この日は風が強すぎて鳥をゆっくり見ることが出来ない。
出来ればこう言うときはビデオを撮影して風と共に現場の雰囲気を伝えたいところ。
結局、狙っていたハクセキレイの類も少なく、何故か普通のハクセキレイが群れで入っていた。これは渡りの個体で南から北上してきたものだろう。先週はこんなにいなかった。それでも10羽に満たない。
あちこちと探しては見たが、どうにもならないくらいの嵐。鳥見の人にも会えなかった。
こうなったら風が弱いところを探してドライブ。
車で10分ほど走るといい感じの場所が。風もそこまで強くない。
覗いてみるとビンゴ。ヤツガシラが。シベリアハクセキレイに比べるとそれほど嬉しくもないが、がっかりな鳥でももちろんない。
鹿児島では離島を含めかなり見やすいのでこの鳥に対する有り難さが麻痺しているだけ。他県の人から見たらやはり見たい鳥上位にランキングする鳥だと思う。
この鳥のおもしろさはそのスタイル(冠がある)と餌採りにあると思う。まず、頭にはお洒落な冠羽があり、普通の状態では後ろにとがっていて、嘴が後ろにも延びているように見える。
しかも、警戒したり、集中したとき?は冠をぱっと広げ、よく目立つ。大きさもそこそこ大きいので(子猫くらい)鳥見以外の人にも見つけやすい。
そのことから、地元住民が見つけて、冠の鳥がいたよとか話題になることが多い。
餌採りもかわいく、地面をつんつんしながら歩き、餌の昆虫(コガネムシの幼虫が多いように思う)を見つけると嘴で「このやろっ、このやろっ」ってつくじり(つくじり・・・方言?)
そのまま「いただき」って食べるのではなく、数回突いて半殺しにしたあと(餌の昆虫にとっては地獄の時間だろう。そもそも自分の身に何が起こったかすらわからないはず。知らない間に家から引っ張り出され、こねくり回されていつの間にか暗黒の世界へ。合掌)
半殺しにしたあと、そのまま「ぱくっ」ではなく、いったん空中に放り出してから「ぱくっ」と食べるのだ。これは見てて飽きないし、その瞬間を狙って写真を撮る。ヤツガシラの写真を検索するとこの手のシーンを見ることも多いと思う。
で、まずは餌採りから。
このようにして地面を探して餌を見つけると嘴でほじくり出す。
数回、つんつんとつついて弱らせたあとは再びくわえ直して空中に「ぽいっ」。それをうまくキャッチして「いただきます。」
の繰り返し。
時々は体をほぐしたいのか伸びをしてくれる。これにはあまり法則性がないので、伸びの写真を撮るのはかなり苦労する。ずーっと被写体を追いかけたまま、集中力を保ったままひたすら追いかけ続ける。
そして、この伸びをしたとき冠も併せて広げてくれたりする。
この冠を広げた状態をみると、冠の羽は結構多く、それぞれの模様は基本的に同じで、ベースが茶色で先端が黒っぽい色。
左側。
右側。
羽も模様も綺麗な鳥ですねえ。