ついに(2012 0730)

海水浴を終え、スーパーで買った弁当を昼食として食べた。
残りあと5時間ほど。

フクエアオカナブンの事はほぼ諦めていた。
結構な広範囲にトラップを仕掛けたが、成果はなかった。

最後にどうしてもあの山だけは行ってみたいと思ったところはあったが、麓からアプローチするも、なかなか目的の場所へは到達出来なかった。

暑かったし、気分転換に郵便局へ。
丁度車を買い換えるためお金を振り込む必要もあった。
入金に手間取り30分ほど郵便局でまったり。

もちろん、この間も聞き込みを続けた。
「あの山って車で行けないんですかね?」
郵便局員は3名いたが、誰もしらなかった。

ただ、入金に手間取った30分が奇跡を呼び込んだ。
郵便局で待っていると、局員のおばさんが入ってきたお客さんに山への道を知らないか尋ねてくれた。

おばさん「あー。あの山は車でもいけるよ。○○から入っていけばいけるよ。」

おばさーーーーーーん(目がハートな僕)

入金を終え、皆にお礼を言った後一目散に目的の入り口を見つけだし、目的地を目指した。
「おおおおおおおお。これは良さそうだあ。これでだめならもう、本当に諦められる。ギブアップ出来る。」

取り急ぎトラップを5個ほど付けて、一旦別の場所へ。

2時間後トラップを見て回る。

二つ目のトラップで奇跡が起きた。
のすけは疲れて車の中で寝ていた。

トラップを見上げると、褐色のカナブンに混ざって、黒いやつが・・・・・・。

「おおおおおおおおお、おぅおぅおぅおぅ。君はここにいたのかああ。おじちゃんずっと探してたよぅ。おぅおぅおぅおぅ。ここにいたかあ」しみじみと双眼鏡で観察し、網で捕獲。
ようやく碧い宝石をその手にすることができた。
かなぁり嬉しい瞬間だった。
寝ているのすけを起こして早く二人で喜びたい。けど、起こすのはかわいそう。

20mほど離れたトラップを確認。ここにも2頭ついていた。
余程嬉しいオーラが出ていたのか、寝ていたのすけがむくって起き出して、「何かいいやつ採れたの?」

「はいはいはいはい。ついにやりましたよ。僕たち、やりましたよ。
やりました。トラップ見てご覧!!!!」

「おおおおおおおおお。父親と同じ反応。セームリアクション。」

二人拳を合わせた。(ボクシングしたわけじゃないけど)

こうして、飛行機に乗るというかレンタカーを返す2時間前にこの旅最大の瞬間が訪れたのだ。よく頑張った俺たち。
さすが、俺(たち)。自分(たち)を誉めてやってもいいくらいの感動。
おまけにこのトラップ設置場所の近くで大きめのミヤマクワガタまで採集出来た・・・・・・・・。
この場所、雰囲気、匂い、空気間を私(たち)は一生忘れないだろう。素敵な夏の福江島になった。まあ、アオカナブン採れて無くても十分に素敵な島旅だったのだが・・・・・・・・・・。

「トラップにやってきたアオカナブン
褐色のカナブンに混ざって、黒い影が。それが、地味だがどう見ても地味だが、フクエアオカナブンだった。

採集後、母親に電話して採集出来た喜びとフクエアオカナブンを実際手にして見た感想を必死に、得意げに話している「のすけ」
とても満足げ。かなり興奮気味に話していた。
本当に良かった。