碧い宝石だあ!!(2012 1006)

奈良旅行初日。
慌ただしい昼食を済ませ、早足で公園へ。入り口付近から大量の糞。
鹿や猪と思われるのが数mおきにある。

全く要領がわからないので手当たり次第に糞をひっくり返したりほじくり返したりを繰り返す。日向、日陰関係なく、まずは手当たり次第に。

30分探し回っても1匹も見つからず。どうしたものか・・・・。
まだ、途方には暮れないが、少しテンションを落としつつ、次の場所へ。位置的には100mも移動していないが、環境が変わった。

今度の場所は落ち葉が積もった場所。ころころと鹿の糞が転がっていて、先程と同じように糞の固まりをひっくり返すことを繰り返し、虫を探す。ここでも見つからない。何を思ったか、糞をひっくり返した勢いで落ち葉も思いっきり払ってみた。すると!!!

「いたー!!。ここにいたー。ぎゃあああああ。すげーーーーー。のすけ、いたー。いたよーーー。落ち葉の下にいたーー」私が見つけ、近くで頑張っているのすけを呼ぶ。

しばらくはそのままで、発見の感動に酔いしれる。1分くらいぼんやり眺め、次は撮影。デジカメで撮った後、ビデオで。それからようやく手に取ることを許可。のすけはお預けをくらって「はあはあ」犬のようによだれを垂らして待っていた。

「第一発見個体達。」
落ち葉の下にて鹿の糞を食べているのだろう。3頭がいっぺんに見つかった。大興奮の瞬間。この3頭を見られただけで奈良までお金と労力、時間をかけて来た甲斐があった。というものだ。あ〜〜〜、うっとりぃ。もう、たまらん。ほんと、綺麗。

ようやく、手にしたルリセンチ。まさに、碧い宝石。きらっきら。美しいという言葉では言い表せない。裏はムラサキ。なんて上品な虫。
ぱっと見た綺麗さでは先の「フクエアオカナブン」以上だと思う。

採集方法の一つ(こつ)がわかったので、落ち葉の下に糞があることをイメージしながらの採集にチェンジ。というか、そう言った取り方に集中。偶然飛び回る個体を見たり、地面を歩いている個体を見たが、圧倒的にそう言った個体は少なかった。落ち葉作戦に気付いていなかったら今回は散々な結果に終わったことだろう。ね。ほんと、良かった。おかげで多くのオオセンチを見ることが出来た。
色のバリエーションもある程度把握出来たし、センチコガネも数頭見ることが出来た。

9割以上が緑の個体で完全に青なやつは1割以下。(割合の計算から当然か。)残りが緑と青の混ざった感じ。それはそれで美しい。
どんな色でも飽きが来ない。阿蘇や宮崎で採った赤紫と並べるとそれぞれが引き立て役になって猛烈な美しさの競演となるだろう。なあ。

「きらっきら」

「落ち葉の下で糞を食す」

「次世代を残すことに一生懸命なお二方」

もいれば、

「その命を全うし、次の世代へ地球の未来を託した方も」
死してなお、うつくしい。


虫を探しながら、鹿とも遊んじゃおう!!。

売店で仏像のがちゃがちゃをしていたら鹿が沢山寄ってきた。」
のすけは少し怖がっている。

「しかと遊ぶ?のすけ。」


以外にも森が綺麗で、空気がとっても澄んでおりすがすがしい場所。背筋もしゃんと伸びてしまう。まあ、なにをほじほじしているときはもちろん、猫背だけど・・・。


「糞をほじほじするのすけ」
鹿も何をしているんだろう、この僕は。ってかんじで不思議そうに眺めている。何かわからないが気になるのだろう。


鹿も友達。一緒に遊ぶ。

色々と歩き回り環境も見ながら。夕方まで歩きぐったりしたが、心地よい疲れ具合。日も暮れたので、民宿に向かった。
その途中、また思わぬものを見てしまうのだが、それは次の日記。

そう言えば、奈良って日の入りが早かった。もちろん、福岡と比較してだけど。5時には薄暗くなり、6時には真っ暗になっていた。
1時間くらいの時差を感じた。のすけにとってはとっても新鮮なリアル体験。本を読むだけではわからないことだ。